前置き
この講座では、これから歌ってみたのMIXを始める方や、歌ってみたのMIX始めたてでやり方などよく分からない方向けに基礎的な知識を掲載しています。難しい単語や正確な意味は抜きにして、MIXというものをイメージで理解できるように私独自の考え方ややり方を私個人の言葉で説明します。なので、あくまで一例としてご覧ください。決して正しいやり方や考え方ではないことをあらかじめ了承頂きます。
今回はMIXで欠かせないDAW選びで悩んでいるMIX師さん向けに、それぞれ推奨スペックや、特徴などを紹介しています。今回紹介するDAWは以下のとおりです。
①Cubase
②FL Studio
③Cakewalk(旧Sonar)
④Logic X Pro
⑤Studio One
⑥Pro Tools
⑦Reaper
DAW(Digital Audio Workstation)って何?という方に簡単に説明するならば、パソコンで音楽を制作するためのソフトです。つまりMIXには必須のものです。
この講座は、以下の項目で構成予定です。
③DAW選択編(この記事)
⑤コンプレッサー編
⑥イコライザー(EQ)の使い方と考え方
⑦ディレイ・リバーブの使い方と考え方
⑧マスタリングのやり方と考え方
是非楽しみにお待ちください!MIXってそもそも何をするの?何ができるの?という方は以下の記事をご覧下さい。
①Cubase

◆公式サイト
https://japan.steinberg.net/jp/home.html
◆最新バージョン
10
◆必要スペック
【Mac】
OS・・・macOS Sierra(10.12) / High Sierra(10.13) / Mojave(10.14)
【Windows】
OS・・・7/8.1/10(すべて64ビット版のみ)
【共通】
・64ビット Intel / AMD マルチコアプロセッサー (Intel i5 以上推奨)
・推奨 RAM サイズ: 8GB 以上 (最低 4 GB 以上)
・ディスク空き容量: 30 GB 以上
・推奨ディスプレイ解像度: 1920 x 1080 (最低 1440 x 900 以上)
・Direct X 10、WDDM 1.1 に対応したグラフィックボード (Windows のみ)
※オンボードを含む
・USB 端子: USB-eLicenser (コピープロテクトキー) 接続用
・OS 対応オーディオデバイス (ASIO 対応デバイス推奨)
・OS 対応オーディオデバイス (ASIO 対応デバイス推奨)
・インターネット環境: インストール、ライセンスアクティベーション、ユーザー登録等
※インストール時にアプリケーションや関連データ等のダウンロードが必要です
※高速ブロードバンドインターネット環境を推奨いたします
※Cubase 10 シリーズは32ビット環境ではご使用になれません。また 32ビットプラグインにも非対応です。
◆特徴
国内トップシェアを誇るSteinberg社の『Cubase』。これを選んでおけば後悔することはないでしょう!Perfumuのミキシングを担当する田中ヤスタカさんも愛用するDAWです。ネット上にもCubaseを使用したMIXのハウツー記事も多く存在することから、初心者ミキサーにとっては非常におすすめのDAWとも言えます。
◆掲載中MIX師「Kouhei」さんおすすめ!
「Cubaseはピッチ補正とタイミング補正ができる機能が付いてます!(下位バージョンは無かった気がしますが)
有名なプラグインと比べると劣ると思いますが、持ってない方にはおすすめです!」
【初心者支援】歌ってみたMIX基礎講座③
~DAW選択編~
②FL Studio

◆公式サイト
https://www.image-line.com/flstudio/
◆最新バージョン
20
◆必要スペック
【Mac】
OS・・・macOS 10.11以降
【Windows】
OS・・・7/8.1/10(すべて64ビット版)
【共通】
・4GB 以上の空きストレージ
・4GB 以上のRAM
・対応するオーディオインターフェイス
・XGA以上の解像度のディスプレイ (SXGA以上を推奨)
・インターネット接続環境
◆特徴
EDM・HIP HOPを制作する世界のミキサー・DJが愛用するImage-Line社の『FL Studio』。EDM界隈では知らない人はいないMartin GarrixやTim Berg(Avicii)も使用するDAWです。
③Cakewalk(旧Sonar)

◆公式サイト
https://www.bandlab.com/products/cakewalk
◆最新バージョン
2019.7
◆必要スペック
【Mac】
非対応
【Windows】
・OS・・・7以降
・Intelマルチコア、またはAMD CPU
・4GB 以上のRAM
・3GB以上のRAM
・1200×800以上の解像度
・ASIOと互換性のあるハードウェア推奨
◆特徴
無料DAW最強と名高いBandLab Technologiesが開発する『Cakewalk』。「一番最初のDAWにはお金かけたくないよ!」という方は迷わずこのDAWをおすすめします。このソフトの前身はあの有名歌い手そらるさんも使っていた有料DAW「Sonar」です。無料DAWだからと侮るなかれ、歌ってみたMIXを行うには十分なスペックを誇ります。欠点を上げるとすればMacでは使えないという点です。
④Logic Pro

◆公式サイト
https://www.apple.com/jp/logic-pro/
◆最新バージョン
10.4
◆必要スペック
【Windows】
非対応
【Mac】
非対応
・4GB 以上のRAM
・OpenCLに対応するグラフィックカードまたはIntel HD Graphics 3000以降
・256MBのVRAM
・Logic Pro Xの最小構成のインストールには6GBのディスク空き容量、サウンドライブラリ全体のインストールには最大63GBのディスク空き容量が必要
・Logic Remoteを使用するには、iOS 11以降を搭載したiPhone 6s、iPad Pro、iPad(第5世代)、iPad Air 2、iPad mini 4以降が必要
◆特徴
今の時代多くの人が馴染み深いApple社がリリースしている『Logic Pro』。そしてなんと他の有料DAWと比較すると上位版でも安く入手することができます。欠点を上げるとすればWindowsでは使えないという点です。
⑤Studio One

◆公式サイト
https://www.mi7.co.jp/products/presonus/studioone/
◆最新バージョン
4.5
◆必要スペック
【Windows】
・64Bit版のWindows 7(SP1 + プラットフォームアップデート)、Windows 8.1またはWindows 10
・Intel Core 2 DuoまたはAMD® Athlon™ X2プロセッサー(Intel Core i3またはAMD Athlon X4以上推奨)
【Mac】
・macOS10.11以降(64Bit版)
・Intel® Core™ 2 Duoプロセッサー(Intel Core i3以上推奨)
【共通】
・4GB RAM(8GB以上推奨)
・インターネット接続(インストールとアクティベーションに必要)
・40 GBハードドライブ・スペース
・1366 x 768解像度以上のディスプレイ(High DPIディスプレイを推奨)
・タッチ操作にはマルチタッチに対応したディスプレイが必要
◆特徴
今最も勢いがあるであろうDAWである『Studio One』。比較的動作が軽く、64bit floatによるクリアな音質、そして一画面でマスタリングまで行える機能をもつことが魅力です。
◆掲載中MIX師「あかり」さんおすすめ!
「Studio Oneは音源を取り込んで、ドレミファソラシドの音階変更して使える「Sample One」というのと、ドラム打ち込みやカットアップが捗る「impact」というドラム用サンプラーの2台がついてます!めっちゃ良いです!」
⑥Pro Tools
◆公式サイト
https://www.avid.com/ja/pro-tools-first
◆最新バージョン
12
◆必要スペック
【Windows】
・64Bit版のWindows 7(SP1 + プラットフォームアップデート)、Windows 8.1またはWindows 10
・Intel Core 2 DuoまたはAMD® Athlon™ X2プロセッサー(Intel Core i3またはAMD Athlon X4以上推奨)
【Mac】
・Mac OS X 10.8.5(Pro Tools 12.5以降はサポートされません)、10.9.5(Pro Tools 12.8以降はサポートされません)、10.10.5(Pro Tools 12.8.2以降はサポートされません)、10.11.6 または 10.12.6 (Pro Tools 12.8以降のみでサポート)、macOS High Sierra 10.13.2 (Pro Tools 12.8.3以降のみでサポート) のOSを搭載したIntel® Mac。
・Intel® Core i5 プロセッサー
・16GB RAM (ビデオ再生には32GB以上が必要)
・インストールの際にインターネット接続が必要
・インストールに15GBのディスク空き容量が必要
・iLok オーソライズにUSBポートが必要(iLok2 または iLok3が必要)
・CoreAudio対応オーディオ・インターフェースの使用には、USBポート、FireWireポート、Thunderboltポートなどが必要
・Pro Toolsでは64-bit AAXプラグインのみがサポートされます
◆特徴
プロ御用達の『Pro Tools』。プロのレコーディングスタジオやテレビ業界などでも使われるDAWです。ただプロが使用していることもあり導入コストも高いことは確か。
⑦Reaper
◆公式サイト
◆最新バージョン
5.983
◆必要スペック
【Windows】
・XP / Vista /7 / 8 / 10(32bitまたは62bit)
【Mac】
・OS X 10.5-10.13
・OS X 10.5-10.14
◆特徴
無料時代から愛され続けている『Reaper』。ベータ版(~Ver0.999)は無料で入手することができます。Cakewalkがリリースする前は「無料DAWといえばReaper」というくらいよく使用されていました。有料版はライセンスを購入しなくても30日間は使用できますが、以降はライセンス購入を求められます。利点は軽いこととトラック数の制限数がない点です。
まとめ
第3回はDAW選択編として、有名どころのおすすめDAWを紹介してみました。
まずは自身が使うOS(Mac or Windows)で使えるかどうかを見ましょう。正直どのDAWであっても出来上がる音源の質はMIX師さん次第です。作曲も行うのであればそれを視野にいれて考える必要がありますが、歌ってみたのMIXであればどのDAWも必要十分な一級品のソフトです。後は操作性や視認性などから好みのDAWを選ぶと良いでしょう。